STORY
王朝時代の古代中国・北京。冷酷な心と美貌の持ち主で皇帝の娘であるトゥーランドット姫は、求婚者に結婚の条件として3つの謎をかけるが、これまでは誰一人謎を解くことが出来ず、首を切られてきた。今回ペルシアの王子が月の出とともに処刑されると、群衆の中を広場に引き立てられてくる。その群衆に紛れて、国を追われ放浪中のダッタン国の王子カラフが、その父であり元ダッタン国王ティムールとその女召使いリューに再会する。処刑の様子を見ようと宮殿に現れたトゥーランドット姫を見たカラフは、その美しさに見惚れて求婚を決意し、ティムールとリュー、そしてピン・パン・ポンの3大臣に止められるのも聞かず、トゥーランドットの名を叫びながら銅鑼を叩いて姫の謎に挑戦する。
トゥーランドット姫はその昔に敵に捕らえられ非業の最期を遂げた姫の復讐を果たすため、謎が解けぬ者は命を落とすことになると言い、カラフにも出題してゆくが、カラフは全て解いてみせる。それでもなお求婚を拒む姫に対し、カラフは逆に謎を出す。明朝までに私の名を解き明かせ、それができれば命を捧げると。
求婚者の名を今夜のうちに解き明かすよう姫の命が下る。カラフは夜明けには自分が勝利するだろう〈誰も寝てはならぬ〉と歌う。
3大臣はあの手この手で名前を聞き出そうとするが、カラフは拒絶する。そこへティムールとリューが、求婚者と話をしているのを見たとして連行されてくる。リューはティムールを庇い兵士の拷問を受けるが、口を割ることはなく、〈姫君の氷のような心もやがて溶ける〉と歌い、兵士の剣を奪い取って自殺してしまう。リューの献身的な行動を目の当たりにしたトゥーランドット姫の心はやがて…