STORY
領主が亡くなり、荒れるブラバント公国に赴いたドイツ国王ハインリヒは、テルラムント伯爵から訴えを受ける。それは、先代領主の遺児ゴットフリートをその姉エルザが殺害したというものだった。王の前に招聘された無実のエルザは何の釈明もせず、虚ろに「夢に見た騎士が自分を救い出してくれる」と語る。
いよいよ決闘による裁判が開かれることになり、エルザのためにテルラムントと剣を交える騎士を募るが誰も応えない。エルザが神に祈りを捧げると夢に見た“白鳥の騎士”が現れた。
その騎士はエルザに、決して自分の名前や正体を尋ねてはならないという約束をさせ、決闘に勝った際はエルザを妻にし、公国を治めると宣言する。見事決闘に勝利した騎士は、テルラムントを追放し、2人は人々に祝福を受ける。
しかし追放されたテルラムントの妻オルトルートは、巧みにエルザに取り入り、素性のわからない騎士への疑念の心を焚きつけていく。
2人の婚礼の日。華やかな合唱に送られて、婚礼の部屋へ入っていく2人だったが、エルザの疑念は頂点に達し、ついに“禁断の問い”を発してしまう…